カーボン・ニュートラル社会への取り組み

eSep Vision 2021

京都から世界へ。

 

「二酸化炭素からガソリンを作る」

夢のような話ですが夢ではありません。

イーセップはこの実証試験設備を2023年3月までにけいはんなオープンイノベーションセンター内に設立いたします。

 

この技術を実現させるのがイーセップの分離膜です。

 

 

二酸化炭素(CO2)からガソリンを作る反応式は

Step1:CO2 + H2 ⇄ CO + H2O

Step2:CO + 2H2 → 1/n(CnH2n)(粗ガソリン)+ H2O

Step3:粗ガソリン → ハイオク化

で表すことができます。

CO2と水素(H2)を反応させてまずはCOを生成し(Step1)、次にこのCOとH2を反応させ粗ガソリンを作る(Step2)。最後に粗ガソリンを精製してハイオク化する(Step3)というものです。

ここでポイントとなるのが反応の際に生成されるH2O(水)です。

これまではこの水を除去する技術がなく、正確に言うとあるにはあったのですが、・設備が大きくなる、・水を除去する際に、原料となる二酸化炭素より多くの二酸化炭素が発生してしまう、・生成されるガソリンの価格が非常に高くなる、という理由でこの反応式の実現は非常に難しいものでした。

 

しかしイーセップの分離膜がこの問題を解決します。

 

イーセップの分離膜により、反応により生成された水は即座に反応系から除外することができるため、上記式の反応が左から右へどんどんと進みます。すなわちこれまで反応の邪魔をしていた水の影響がイーセップの分離膜により排除されるため二酸化炭素からガソリンを作ることが可能になるということです。

 

 

ところで昨今の「脱炭素社会」「水素社会」の実現に向けて水素自動車、電気自動車への重要度が高まり、その結果ガソリン車が市場から消えてしまう流れになっています。しかしガソリン車のエンジンは日本技術の結晶と言っても過言ではありません。そのエンジンが「脱炭素社会」を名目に駆逐されていいのでしょうか。

もし水素自動車や電気自動車で脱炭素社会を実現させるには、これまでガソリン車(エンジン)を中心に築き上げられてきたインフラを大きく再構築しなければなりません。

 

しかしe-fuelならば今あるインフラを基にカーボン・ニュートラルな社会を実現することが可能です。

カーボン・ニュートラル社会は新しく創るものではありません。今までの社会や技術の延長にあるものとイーセップは考えます。

 

2021年イーセップはカーボン・ニュートラル社会への取り組みの一環としてe-fuel事業を開始。CO2とグリーン水素からガソリン(e-fuel)を生成する「eSepメンブレンフローリアクター(eMFR)」の開発に着手しています。

そして2023年3月に実証設備にてeMFRでのガソリン生成を皆様にお披露目

2025年からの社会実装を目指します。

 

イーセップの分離膜技術で京都から世界へカーボン・ニュートラル社会を実現します。

 

※「eSepVision2021(抜粋)_210715更新版」のダウンロードはこちらから。